「前処理工程」は、素材表面に付着している異物を除去することにより素材表面に塗装皮膜を直接接触させ、更にリン酸亜鉛処理をすることで素材の表面積を増やし、塗装皮膜の密着性を向上させることを目的としています。
当社では、カチオン電着塗装前処理の場合で13工程、溶剤塗装及び粉体塗装においても11工程の塗装前処理を実施することで、強靱な金属焼付塗装を実現しています。
素材を塗装ラインにセットします。 | |
温水により素材表面に付着している汚れを除去します。これにより脱脂工程の汚れを少なくする他、合わせ目への薬品侵入を防止する役割も果たします。 | |
アルカリ系の脱脂剤により素材表面の油脂を除去します。液の汚れによる能力低下に対し脱脂能力を確保するため2工程で処理を実施します。 | |
素材に付着している脱脂剤(アルカリ)を洗浄します。アルカリの完全除去を目的とするため洗浄水の汚れを考慮し2工程で処理を実施します。 | |
化成処理(リン酸亜鉛皮膜処理)を効果的に行うために表面調整剤により素材表面を整えます。 | |
塗装皮膜と素材表面の密着性を向上するため化成剤により素材表面にリン酸亜鉛皮膜を生成させます。 | |
素材に残留している化成剤を洗浄します。残留薬品を完全に除去するため洗浄水の汚れを考慮し通常は3工程で処理を実施、カチオン電着ではさらに第6水洗及び第7水洗の工程があります。 | |
前処理工程の仕上げとして純水(イオン交換水)で素材を洗浄し表面の雑イオン(不純物)を除去します。 | |
当社では、これだけの前処理工程を経てはじめて塗装工程に入ります。そのため、他社には真似できない丈夫な金属塗装が可能になるのです。 |